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九龍妖魔學園紀 ORIGIN OF ADVENTUREのクリア後感想・評価です。
↓ 評価基準についてはこちらを参照
※当サイトにおける評価はあくまで私個人の評価です。人によって違う感想になるかもしれませんがあらかじめご了承ください。
一言ポイント
・日本神話をテーマにしたオカルトなシナリオ
・歯ごたえのあるダンジョン攻略
・テンポが悪い
概要
九龍妖魔學園紀(以下無印)は2004年にPS2でアトラスより発売した學園ジュブナイル伝奇。東京魔人學園伝奇シリーズと世界観を共有しており同シリーズの今井秋芳氏が手掛けている。
2006年には追加要素を加えた九龍妖魔學園紀 re:charge(以下recharge)が発売。
2020にメインシナリオをフルボイス化した九龍妖魔學園紀 ORIGIN OF ADVENTUREがSwitchでアークシステムワークスより発売した。こちらは無印準拠でrechargeの要素は含まれていない。
キャッチコピーは「秘宝(しんじつ)を探し出せ―」(パッケージ裏より)
あらすじ
宝探し屋(トレジャーハンター)の主人公は依頼を受け天香學園に転校してきた。
學園には古代遺跡が存在し、その奥には秘宝が眠っているという。
仲間たちと遺跡の調査に乗り出した主人公、彼を待っていたのは数々の罠と異形の化け物、そして遺跡の墓守達であった。
シナリオ
7点
・日本神話をテーマにしたオカルトなシナリオ
古事記、日本書紀などの日本神話をテーマにしており、メインストーリーからダンジョンのギミックまで関連してくる。
オカルト要素の強い内容になっているが神話に対する解釈などなかなか読み応えのあるシナリオ。
・感情入力システム
登場人物の問いかけに対して感情を示すことで好感度が変化する。
その感情が画像の8+無視の9種類と数が多く、会話のパターンが豊富。
ただ質問によってはどの感情がどのような返しになるのかがわかりづらい。自分の意図した返し方と違うものになることがある。
・アニメ調の演出
アニメ形式をとっており、各話はアバン→オープニング→ゲーム本編→エンディングという流れとなる。
ちなみにオープニングはカウボーイビバップのオマージュ。
・各話の展開が同じ
各話のストーリー展開がほぼ同じ。
謎が明らかになってくる終盤はともかく中盤はダレる。
・recharge準拠ではない
概要でも述べたように本作はrechargeではなく無印準拠となっている。
理由は不明だが追加要素があり完全版とも言えるrecharge準拠ではないのは残念。
・フルボイス
Switch版の新要素。メインシナリオがフルボイスになった。
フルボイス自体は評価できるが主人公の呼ばれ方が気になる。
本作では主人公の名前を自由に変えられるためボイスがつかない。それだけならいいが便宜上、転校生と呼ばれる(テキストは設定した名前)。シナリオ最終盤でも転校生と呼ばれるのは違和感(しかも主人公より後に別の転校生が登場している)。
戦闘(探索パート)
7点
システム
・ダンジョン+シミュレーション
3Dダンジョンを移動して探索を進めていく。
戦闘では自分と敵が交互に行動力を消費して移動や攻撃を行う。
仲間をバディとして2人まで連れていける。全員にパッシブスキルとアクティブスキルがあり、ステータスにも補正がかかる。スキルは連れまわるほど強化されていく。
評価点
・歯ごたえのあるギミック
ダンジョンの謎解きは歯ごたえのある難易度になっている。その内容も日本神話に関連している。
・自由度の高い育成
レベルアップで得るポイントを振って強化する。
攻撃力や体力などのステータスだけでなく、スキルにも自由に振ることができる。
・弱点HP
敵には通常HPと弱点HPがある。弱点HPは通常HPよりもかなり少なく敵の弱点を攻撃すれば早く倒すことができる。
そのため効率よく敵の弱点を突くことができるが、弱点を無理に狙おうとすると敵ターンに一斉攻撃を受け壊滅してしまう。
攻撃と防御を上手く両立する必要がある。
問題点
・テンポが悪い
PS2時代のUIであることも含めてゲーム全体としてテンポが悪い。
ボス戦では被ダメを考慮するとヒット&アウェイが戦いやすくテンポの悪さに拍車がかかる。
・育成に手間がかかる
戦闘は各ダンジョン内の特定の部屋でしか発生せず、一度戦った部屋は再戦するためにはダンジョンを脱出しなければならない。一戦が長いのもあり時間がかかる。
またレベルアップ時の入手スキルポイントにボーナスがかかるキャラの加入条件が厳しい。
仲間も連れまわさなければスキルが強化されないので同様に時間がかかる。
ゲームの難易度が高めなのに育成も大変なのはマイナス。
グラフィック
8点
ADVパート、探索パートどちらもゲームの雰囲気を表現している。
下着の描写に異様なこだわりを見せる。
BGM
8点
ジャズ風のBGMが良い。
エンディングを聴く頻度が多い稀有なゲーム。
キャラ
8点
個性的なキャラがストーリーを盛り上げる。仲間になるキャラも多い。
ただメインのキャラ以外の印象が薄くなりがち。
私は教員組が好きです。
快適さ
4点
・テンポが悪い
オリジナルはPS2時代のゲームということもありUI面は不便。テンポも悪い。
アニメ調の演出の弊害か毎回OPとEDが入り(スキップは可能)、自室の出入りにアイキャッチを挟むなどゲーム全体として妙に待たされるように感じる。
評価まとめ
42点
ゲーム自体は面白いです。ただそれはオリジナル版が面白いのであってSwitchで発売するのにあたってUIの改善などできることをやってない印象。Switch版しかやってないけどPS2の移植(リマスター?)作品としては微妙な気も。S~GでC評価。
クリア時間は28時間53分。
NORMALで始めましたが途中からEASYに変えました。育成がめんどくさすぎる。それでも終盤のボス戦はきつかった。
このゲーム特有な部分もあり面白かったです。ただ、PS2のゲームでよくある新しいシステムに挑戦した結果テンポが悪くなる現象を本作も踏襲している。2020年現在に人に勧めるゲームではないかなあ。
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